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     第三話『未来から来た娘』の絵コンテ
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 私の映画企画『三つのファンタジー』>第三話『未来から来た娘』の絵コンテ
絵コンテ
 絵コンテとは、映画やアニメなどにおいて、監督がカット割り、画面の構図、カメラワークなどを絵に書いて表し、それに台詞やト書き、そして説明文を付けたものです。これをスタッフなどに見せて、どのような演出をしたいのかを具体的に示すわけです。ただ、アニメやCMでは必ず精巧な絵コンテが描かれますが、テレビドラマでは時間がないためまず作られることはなく、映画でも絵コンテを書く監督は少数派です(市川崑監督、岡本喜八監督、矢口史靖監督など)。最も多い監督のタイプは、だいたいのカット割りは頭の中で考え、台本に線を引いたりしているけど、具体的な構図やカメラワークなどは、現場でカメラマンと相談して決めるというものではないでしょうか。

 ただ、サスペンス映画の巨匠であるアルフレッド・ヒッチコックは、撮影に入る前に完璧な絵コンテを書き、撮影はその通りに行ったということです。私は今まで習作の短編映画しか監督したことはありませんが、やはりヒッチコックに近いタイプだと思います。絵コンテを作らずに撮影に入るなどというのは、設計図を持たずにビルの建築現場に入るようなものというのが私の感覚であり、まず考えられません。

 ただ、映画の絵コンテというのは、アニメやCMのそれと異なり、概して雑で汚い絵で描かれるものです。CMのようにスポンサーにプレゼンテーションをする必要もなく、演出の意図がスタッフに伝わればいいのですから、それでもいいのです。大量の絵コンテを丁寧に描いても、やたら時間がかかるだけであまり意味がありません。私も最初この『未来から来た娘』の絵コンテを、雑で汚い絵でスピーディーに書くつもりでした。ところが結果的には、写真合成による絵コンテを一年がかりで作るという、前代未聞(ぜんだいみもん)のとてつもないことをやってしまったのです。なぜそうしたかというと、端的にいえば、CMの絵コンテのようにプレゼンのために作成したからです。すなわち、『三つのファンタジー』の映画化が実現した場合、商業映画の監督の経験のない私を監督として採用してもらうためには、私にはこれだけの具体的な優れた演出プランがあるということを示す必要があると考えたからです。

 ところで、写真合成による絵コンテの絵を画像ソフトで鉛筆画風に加工したら、映画の絵コンテの絵にかなり近い感じになりました。参考までに次にサンプルをあげておきます。左がCMの絵コンテの絵に近い画像で、右が鉛筆で描いた映画の絵コンテの絵に近いと考えてけっこうです。もちろん、書く人によってかなり違いはありますが。

  

 最初、この絵コンテをこのサイトでもPDFファイルでお見せしようと思ったのですが、写真合成によって作成したため、著作権や肖像権の問題が生じる恐れがあり、またファイルのサイズも大きすぎるため断念しました。そのかわり、作成した千を超える画像のうちの著作権・肖像権上の問題となりにくいと思えるものを、ウェブページのシナリオに挿入しました。

(次に、写真合成の絵コンテの数ページ分のPDFのサンプルへのリンクを設けておきます。画面では画像がやや歪んで見えますが、印刷するときれいに印刷されます。なお、実際の映画の絵コンテにおけるカットの説明では、縦に線を引いて、セリフや音に関しては分けて書くのが一般的です)

 絵コンテサンプル.pdf へのリンク

 よくシナリオの書き方の本などを読むと、やれト書きにはセットや情景や登場人物の服装などについて余計なことは書きすぎないようにとか、イメージキャストやカメラワークについては書いていけないとか、禁止事項ばかりあげてあります。しかし、これはハリウッド映画などには通用しない、日本シナリオ界独自の悪しき伝統にすぎません。そこには「シナリオはどのような書き方をしたら、出来上がった映画がよりよくなるのか」という視点が全く欠けているのです。私は「シナリオの書き方の革命」についてもいずれ書こうと思ってますが、ライターが望むなら、シナリオにはセットの見取り図やイラストやイメージボードなども挿入してかまわないと考えています。この『未来から来た娘』のシナリオも、イメージボードが入った実験的なシナリオとして読んでもらってもいいでしょう。

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