SABOの八つの世界    

   私の選んだJポップ・オールタイムベストCD&DVD
                           (その3)
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私が選んだ歌手たち

  MISIA倉木麻衣中島美嘉平井堅平原綾香



 私の四十代初め頃、まあ1994年から数年間ぐらいは、私にとって「Jポップ・冬の時代」でしたね。そのすべてのアルバムを聴いてみたいと思うような新しい歌手が、観月ありさをのぞいてはほとんどいなかった。世の中では小室サウンドとかが一世を風靡(ふうび)していたけど、私はほとんど興味がなかったです(観月ありさにも小室サウンドは入り込んでいたけど、ユーミンや尾崎亜美が提供していた歌のほうがずっとよかった)。代わりに私は、観月ありさが主演したドラマに音楽が使われていたことで知ったT-SQUAREのCDとか、あるいはテレビドラマ『お水の花道』『こんな恋のはなし』『南くんの恋人』等に付けられた秀逸な音楽のサウンドトラック盤を聴いていました。
 しかし、1999年頃から、倉木麻衣が出現し、MISIA・平井堅を知り、さらに中島美嘉が登場するにいたって、まさに私の「Jポップの黄金期」が再来したのです。MISIAの「Everything」、中島美嘉の「WILL」、平井堅の「Ring」を聴いて深く感動する自分に、「ああ、ぼくはまだ青春している」と感じてました。ゲーテは言っています。「普通の人では青春は人生のうちで一回あるだけだが、天才においては、青春は一生のうちにくり返し何度も訪れる」と。しかし、天才でなくとも、たとえ老年になっても、よい歌を聴けば人は感動するのではないでしょうか。ただ、昔、太田裕美や岩崎宏美などの歌に夢中になった人たちが、五十代になっても私のように今の若い歌手たちの歌に熱中するものなのか、それとも私のような人間は例外的存在なのか、聞いてみたい気がします。




MISIA (『THE TOUR OF MISIA 2002』『THE TOUR OF MISIA 2004』『THE TOUR OF
        MISIA 2007 ASCENSION』『星空のライブⅤJust Ballade』
        ……以上すべてDVD。2007以降はBD〔ブルーレイ・ディスク〕もあり)

 MISIAというのは今の私にとって特別の存在ですね。私は十代の頃、ジュリー・アンドリュースの熱烈なファンで、私にとって彼女は世界最高の歌手でした。(ちなみに沢田研二の愛称がジュリーなのは、彼がジュリー・アンドリュースのファンだったことによる)そして今現在、私の中での世界最高の歌手はMISIAです。
 ジュリー・アンドリュースとMISIAの共通点というのは、低音から超高音まで出る美声、抜群の歌唱力、そして歌う歌のすばらしさです。もっとも、ジュリー・アンドリュースの場合、歌う歌のすべてが彼女のために作られたオリジナルというわけではないけど、MISIAは当然オリジナルだし自分で作詞もしているわけです。そうした条件の中で、これだけ次々と傑出した歌曲を生み出すというのは驚異的といってもいいでしょう。
 仮にJポップの歌に点数を付けるとしたら、私は完璧と思える傑作でも九十点しか付けません。それを超えるような、いわば神品のような作品が出ないとはかぎりませんから。たとえばジュリー・アンドリュースが主演したミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』の同名の主題歌などは百点を与えられる歌曲ですが、これは百年に一度現れるかどうかという名歌です。しかし、私はMISIAの「Everything」には百点を与えてもいいのではないかと思います。この歌を聴いたとき、私は、三十年間聴いたきたJポップの中で最高の歌ではないかと思いました。ただ、このような最高傑作を出してしまったら、これに迫るような名歌はもう出ないのではないかということも考えざるをえません。ところが、このあと彼女は雄大な大傑作「果てなく続くストーリー」を発表し、その数年後にはラブバラードの名作「Angel」を歌いました。さらに翌年には、アルバム『Eighth World』で、まさに「Everything」に匹敵するようなラブバラードの最高傑作「To Be In Love」を発表するのです(ただ、なぜかこの二曲はシングルになっていません)。しかも、この間には東京ディズニーシーと提携した「SEA OF DREAMS」という、これまた雄大な名曲を歌っています。これらを五大傑作としても、これ以外にも名歌が多い。彼女の作詞の傑出した能力、それに曲を提供する作曲家たちの並外れた才能、そしてそれを歌うMISIAの歌唱力。それらが相まって「世界最高の歌手、MISIA」の世界を構築しているといえましょう。
 ところで、彼女の推薦盤がすべてDVD・BDになっていることに疑問を持つ人も多いと思います。確かに、最高の歌を歌う彼女のアルバムは文句なしにいい。しかし、そのステージは、それに輪をかけたすばらしさなのです。彼女の熱唱はもとより、ダンサーたちのダンスの華麗さ、凝ったセットや様々な趣向、流麗なカメラワークなど、どれをとっても魅力的で、何十回見ても飽きません。
 『THE TOUR OF MISIA 2002』は、「Everything」「果てなく続くストーリー」などをたっぷりと聴かせてくれる名ライブ。「あの夏のままで」も名曲です。
 『THE TOUR OF MISIA 2004』は、多くのヒット曲を聴かせてくれる東京ドーム公演のライブビデオ。DVDにしては画質がいいのも特長です。ただ、「Everything」「果てなく続くストーリー」は、オリジナルの編曲ではないので、オリジナルが聴きたい人は『2002』『2005』のほうがおすすめです。
 『THE TOUR OF MISIA 2007 ASCENSION』の目玉は、「Angel」「SEA OF DREAMS」。アルバムの『ASCENSION』は初回限定盤以外には「SEA OF DREAMS」は入っていないので、どちらか一方を買うならこちらです。あと「砂の城」のピアノが燃える演出や、楽しい「We are the music」など、見どころ聴きどころが満載。傑作ぞろいのMISIAのコンサートビデオの中でも最高の出来といっていいでしょう。
 『星空のライブⅤJust Ballade』はオーケストラをバックに歌うMISIAのバラードの宝庫。「To Be In Love」「逢いたくていま」「Everything」といった珠玉の名曲が満載。まさに陶酔の二時間です。

 次に、私の選んだMISIAの歌ベストテンをあげておきます。
1.「Everything」
2.「To Be In Love」
3.「果てなく続くストーリー」
4.「Angel」
5.「SEA OF DREAMS」
6.「逢いたくていま」
7.「あの夏のままで」
8.「We are the music」
9.「飛び方を忘れた小さな鳥」
10.「心ひとつ」


倉木麻衣 (『15th A -Premium-』『Opus 3』〔BD・DVD〕/『ALL MY BEST』)
 1998年に宇多田ヒカル、翌年には倉木麻衣という二人の少女が日本で歌手としてデビューし、途方もないヒットを飛ばしたことは、Jポップ史上最大の事件の一つといってもいいでしょう。前にも述べたように、個人的には「Jポップ・冬の時代」を過ごしてきてあまりCDを買わなくなっていた私も、二人のファーストアルバムは買いました。両方聴いてみて、どちらもいい歌が数多く入っているなと思いましたね。でも、自分としては倉木麻衣のほうがより好みだなとも感じました。その後、何枚か二人のアルバムを聴いているうちに、宇多田ヒカルの音楽は徐々に変質したというか、音楽的にはより高度になったのかもしれないけれど、私の好みからはかなり遠ざかってしまったという感じです(ただし、宇多田ヒカルの新曲「真夏の通り雨」は名曲である)。
 ところで、倉木麻衣の歌は、初期の作品は素晴らしいけど、近年のものは質的に遠く及ばないという意見がしばしば見受けられます。しかし、私は、近年の「Beautiful」「あなたがいるから」といった歌が初期の作品群以上に好きです。「あなたがいるから」は東日本大震災のチャリティソングで、CD化されていなかったのですが、『BEST 151A-LOVE&HOPE-』というアルバムに初めて入りました。ピアノのみの伴奏で歌う歌はシンプルでそれなりにいいのですが、編曲は『Opus 2』というコンサートビデオのほうがはるかに素晴らしい。見事な演奏と歌唱です。
 この『Opus 2』というのは、彼女がオーケストラをバックにクラシック風にアレンジした自分の持ち歌を歌うライブなのですが、驚いたのは、私の最愛の歌曲である「サウンド・オブ・ミュージック」を彼女が歌っていたことです。まさか、「サウンド・オブ・ミュージック」を倉木麻衣の歌で聴けるとは。私が1977年に来日したジュリー・アンドリュースのこの歌を日本武道館で生で聴いたのが彼女が生まれる数年前だったことを思うと、感慨深いものがあります。そしてジュリーの傑作CDの中の同歌と編曲も同じ。いや、まるで夢のよう……というのはちょっとオーバーですが。英語の歌詞を一カ所ミスしたのは気になったものの、そこにいたのは、かつての「ささやくような歌声」とは別人の、堂々たるミュージカルスターを思わせるような倉木麻衣でした。(彼女のこの歌をきっかけにして、私は『夢のミュージカル・コンサート』という映画の企画を考えました。詳しくは、『私の映画企画』のなかの「夢のミュージカル・コンサート」をお読みください。
 彼女の歌の集大成ともいうべきデビュー十五周年コンサート『15th A -Premium-』では、待望のブルーレイディスクが発売されましたが、同じくBD化されたシンフォニックコンサート『Opus 3』の中の「May way」という曲は彼女の最高傑作ではないかと思います。このように、彼女の歌や歌唱力は進化しつづけていますし、その声やルックスを含めた彼女の魅力や実力は、国際的にみてもトップクラスといっていいのではないかと思います。実際、中国などアジアでは、倉木麻衣は最も人気のある日本の歌手ということで、日本の若い人たちも、AKBの追っかけをするのも悪くはないけど、日本にもMISIAや倉木麻衣という「本物」がいることに気づいてもらいたいものです。


中島美嘉 (『LOVE FINAL』〔DVD〕/『BEST』『LOVE』)
 私がある歌手のCDを買う場合、だいたい二つのケースに分けられます。一つは、評判の歌手がいて歌がよさそうなので買ってみようというケース。もう一つは、その歌に一目惚れならぬ一聴き惚れして、すぐにCDを購入し、繰り返しその歌を聴き続けるというケース。後者のケースは少ないのですが、MISIAの「Everything」、中島美嘉の「WILL」、平井堅の「Ring」はこれに当たります。本当に涙が出そうなほど美しい曲。
 中島美嘉の三大傑作「STARS」「WILL」「雪の華」は幸運な歌曲ですね。ほかの歌手では、名歌でもシングルにならなかったり、シングルになっても売れなかったりする歌がある中で、この中島美嘉の三曲は歌の質と人気がきちんと比例している。SABOにしては定番ばかり選んで面白くないという人もいるかもしれませんが。推薦DVDとして『LOVE FINAL』を選んだのは、この三大傑作が(メドレーではなく)フルに入っているからです。さらに、演奏がいいということもキー・ポイントです。CDの曲の演奏がすばらしくても、コンサートのバンドは貧弱でがっかりというケースもあるのですが、この中島美嘉のコンサートは、ストリングスなどを補強した豪華演奏陣をバックに歌うスペシャルバージョン。ライブビデオを撮るために特別にコストをかけたということでしょうか。
 ところで彼女は私と同じ魚座の生まれですが、マヨラーというところも一緒。私は小学生の頃から納豆やおにぎりにマヨネーズを付けてた“元祖マヨラー”でもあります。でも彼女のようにケーキにマヨネーズを付けるというのは、「ケーキ大好きおじさん」の私でも理解できない。さらにヘビやクモが好きという彼女はますます理解不能。部屋にクモの標本を飾っているというのでは、とても一緒には住めない(変な意味じゃなくて)。でも、美嘉ちゃんに忠告しておきます。クモにかぎらず、動物の標本を家に飾るのは、家相上よくありません。惜しくても処分することをおすすめします。

平井堅 (『歌バカ』)
 私が好きな歌手というのは、圧倒的に女性が多いです。やはり女性の歌声のほうが心が癒されるということでしょうか。しかし、平井堅の歌というのは、その声にしろ曲にしろ本当に美しいし、癒される。私の好きな数少ない男性歌手の一人です。ただ、彼のコンサートビデオを見ていても、MISIAや倉木麻衣のようにノリノリになれない。“瞳をとじて”音楽を聴いているほうが陶酔できるんですね。これは別に堅ちゃんの顔がむさくるしいからというわけではないんです(いや、それも少しはあるかもしれないけど)。以前、ある男性歌手のコンサートのLDを買ったのですが、彼のアルバムは数多く聴いていて大好きなのに、あまり見る気になれず処分してしまいました。なんか私は、視覚的には女性歌手のコンサートでないと生理的に見る気がしないみたいです。

平原綾香 (『そら』〔DVD〕/『Jupiter』)
 麻衣ちゃん、美嘉ちゃん、堅ちゃんときて、今度は綾香ちゃんですけど、彼女は「平原さん」といわないといやな顏をされるかも。まじめなお嬢さんという感じですからね。
 彼女の歌では、「Jupiter」「明日」といった、外国人の作曲家の曲に日本語の歌詞を付けたものもいいですが、私がより好きなのは「おひさま~大切なあなたへ」とか、あまり知られていないけれども、『そら』というアルバムに入っている夢暦(ゆめごよみ)という歌です。『そら』は同じタイトルのコンサートのDVDがあり、こちらのほうが多くのヒット曲も入っていて、さらに彼女がサックスの腕前を披露するところも見せてくれるので、おすすめです。


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